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ヒトの脳も嗅覚とともに進化した
以前のブログ記事にて、哺乳類の脳が進化したのは、主に嗅覚を司る部分が拡大したことによるのではないかという論文を紹介しましたが、今回、スペインの国立科学博物館に所属のMarkus Bastir氏らが、昨年の12月13日付けで『Nature Communications』に発表した論文によると、どうやらヒト科の進化でも同様の現象が起こっていたようです。
Bastir氏らは、類人猿14体の頭蓋骨内部の大きさを測定し、それを現代人のそれと比較した結果、現代人では、嗅球(図)とそこからの嗅覚信号が最初に伝わる側頭葉が特に大きく発達していたそうです。さらに、側頭葉は、臭いの識別以外にも感情や記憶、社会性を司る領域としても知られており、嗅覚の発達が、これらヒトをヒトたらしめている脳の高次機能の発達を促進させた可能性を示唆しています。
ヒトの進化に重要だったのは、嗅覚よりも視覚だと考えがちなので、意外な結果と言えるでしょう。それにしても、ヒトはいつから体臭を忌み嫌うようになったのでしょうかね。恐らく視覚がこれほど発達する以前は、互いの体臭が敵か味方かを区別する重要な情報源だったはずです。嗅覚によって発達した脳がそうさせているのだとすれば、面白いですね。もしかしたら、未来人は、視覚によって発達した脳が、自分自身の見え方を忌み嫌うようになり、決して素顔は見せない・・・なんてことになっていなければいいのですが。
